福島県『数学の友』令和6年3月20日発行【非公式】

はじめに

中学数学の問題集『数学の友』(福島県中学校教育研究会)をご紹介します。

このサイトは、『数学の友』の公式サイトではありません。

学校のワークをお持ちの方は、これを新たに買う必要はありません。学校のワークとは別の問題集で標準問題の2周目をしたいという場合には、買うとよいと思います。

内容

この問題集の内容は、問題と解答解説だけです。

福島県内の各市町村が採択した数学科の教科書『新しい数学』(東京書籍)に対応しています。

義務教育数学の標準的な問題集

次の2つができるようになっていると、義務教育レベルの中学数学が十分にできると言って差しつかえないと思います。

  • 分からない問題について、自分で解説を読む。
  • これに掲載されている問題をスムーズに解く。

教科書の章末問題よりも難しい問題も、収録されています。教科書と県立高校入試数学との隙間を埋めるためにも、役立ちそうです。

数学の福島県内偏差値が50代後半の中学生は、成績を上げていこうとするなら、この問題集も選択肢に入れてよいと思います。

また、偏差値65以上の中学生にとっては、解けて当たり前の問題が多いはずです。そのため、数学の得意な中学1・2年生が中学数学を先取りする場合、最初に教科書と共に使うと、安くて効果的だと思います。

読みやすさ

各章は、練習問題と章末問題(「自己診断」)に分かれています。そして、練習問題は、1ページごとに完結しています。おそらく、宿題の範囲を指定しやすいよう配慮しているのだろうと思います。

数学や勉強全般が得意でない場合は、次のような問題が起こります。

  • 教科書と比べて、文字や図が小さく、行間も狭いので、読みにくい。
  • 2段組で改行が多いため、頻繁に行をまたいで文を読まなければならない。
  • 問題の間に書き込み用の空白が多いので、答えを問題集に書き込んでしまい、反復が困難になる。

練習問題としては、量が不足しているように(私としては)思われる部分もあります。

例えば、次の問題です。

  • 2次方程式の文章問題(中3pp.36-37)
  • 2次関数などの標準問題(中3pp.46-47)

もちろん、この問題集だけで中学数学を勉強するわけではありません。この問題集は、正確にやれば、相当に役立つと思います。

売っている所

岩瀬書店では、中学校用の教科書の棚に置いてあります。

発行所が岩瀬書店となっています。そのため、岩瀬書店でない書店で売っているかは、分かりません。

著者など

編集者として、福島県中学校教育研究会とあります。これは、中学校の先生で作っている団体です。実際、表紙の裏には、次のように書かれています。

この「数学の友」は、県内各地で現在数学科を担当している多数の先生方の意見をまとめ、(中略)、編集してあります。

値段は1冊570円(税込)でした。内容を踏まえると、民間の教科書ワークのようなものと比べて、安いと思います。