福島県数学ジュニアオリンピック-2022年-解説

第1問

(1)

$41\times 3+3=126$

(2)

$41\times 40+40=1680$

(3)

$41$で割ったときの商と余りが等しい自然数のうち、3桁であるものは、次の通りである。 \[41\times 3+3\] \[41\times 4+4\] \[\vdots\] \[41\times 23+23\]

これらの和を$41$で割った時の余りは、$3+4+\cdots +23=273$を$41$で割った時の余り$27$である。

第2問

(1)

$11+9+7+5+3+1=36$

(2)

偶数秒から奇数秒になるときに段が上がる。

$50$番目の奇数は$99$。

(3)

$n$番目の奇数秒の個数は$n^2$である。

$44^2\lt 2022 \lt 45^2=2025$から、$88$秒以降である。

$88$秒の時点で$44$段あるから、$89$秒になるときに$45$個増える。

したがって、$88$秒での個数は、$2025-45=1980$となり不適。

よって、$89$秒後。

第3問

(1)

省略

(2)

カ、ア、ウの面積をそれぞれ$x$、$y$、$z$とする。

表面積は、$2x+2y+2z$である。

\[x+2y+2z=402\] \[2x+y+2z=369\] \[2x+2y+z=314\]

\[5x+5y=5z=1085\] \[2x+2y+2z=434\]

$x=434-402=32$

$z=434-314=120$

$\dfrac{y}{z}=\dfrac4{15}$

第4問

(1)

省略

(2)

$\triangle\mathrm{AEC}=\triangle\mathrm{BDE}=\dfrac{21}2\mathrm{cm}^2$

第5問

(1)

半量になるまでの時間と半量になってから時間の比は、$2:3$である。

求める時間は、$\dfrac25x$分。

(2)

水槽Aは、平均$120$L/分の割合で水が入る。

水槽Bには、$25$分後に$3700$Lの水がある。

平均の速さで考えると、水槽Aには、$25$分後に$3000$Lの水がある。

差は$700$Lである。

この差は、Aの平均の速さとBの速さの差を考えると、$25$分後から$50$L/分の速さで縮まる。$25$分後から$\dfrac{700}{50}=14$分後、つまり最初から$39$分後には、AとBの水量が等しくなる。

その後は、現実でもAの方が速く水がたまるから、AとBの水量が等しくなることはない。

したがって、水槽AとBが同時に満水になった時刻は39分後である。$x=\dfrac{78}{5}$。

最初から$\dfrac{78}{5}$分後のAとBの水量の差は、\[A-B=50\times 10-30\times\dfrac{28}5=332\mathrm{L}\]

これ以後、25分後まで水量の差は80L/分の速さで縮まる。$\dfrac{78}{5}$分後から$\dfrac{332}{80}=\dfrac{83}{20}$分後、つまり、最初$19\dfrac{3}{4}$分後にAとBの水量が等しくなる。

第6問

(1)

上から$m$枚目のカードは、シャッフルによって、上から$n$枚目に移るとする。その規則は、次のとおりである。

$m$ 1 2 3 4 5 6
$n$ 1 3 5 2 4 6

4回シャッフルすると同じ場所に戻る。

(2)

$7$が$k$番目にあるとする。

$k\leqq 10$のとき、$7$は$2k-1$番目にある。

$k\geqq 11$のとき、$7$は$2k-20$の位置にある。

この作業を10回繰り返すと、8番目と分かる。

補足

東京大学理系2002年第6問と同じような問題

一番上のカードと一番下のカードは動かないので、別の所に放置しておく。

その2枚を除いた後、カードが$2n$枚あるとする。

$1\leqq k \leqq n$のとき、$k$番目のカードは$2k$番目に移る。

$n+1\leqq k \leqq 2n$のとき、$k$番目のカードは、$2(k-n)-1$番目に移る。

$2(k-n)-1=2k-(2n+1)$である。

よって、$k$番目のカードは、$2k$を$2n+1$で割った時の余りの所に移動する。

$m$回切ると、$2^mk$を$2n+1$で割った時の余りの所に移動する。

(1)

$m$回切った時に$k$番目のカードが元の位置に戻るとすると、$2^mk-k=k(2^m-1)$が$2n+1$の倍数になる。

(1)では$n=2$であるから、$2^m-1$が5の倍数となればよい。よって、$m=4$となる。

(2)

$n=9$、$k=6$、$m=10$である。

答えは、$2^{10}\times 6$を$19$で割った時の余りに$1$(別の所に放置していたもの)を足したものになる。